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snowmanさん (8aastn7l)2022/5/22 20:56 (No.433791)削除happy-go-lucky ジイジの観察日記 32・・・
「盛者必衰の理をあらはす」というほどの勇ましさはない。滅びというものは、ほのかなろうそくの明かりが消滅していくような、静かさの中にある。ふと、大学4年次の教育実習で扱った「方丈記」の冒頭を思い出した。周知の通り、「ゆく河の流れは絶ずして、しかももとの水にあらず」と始まり、「その主と栖と無常を争ふさま、いはばあさがほの露に異ならず。或は露落ちて、花残れり。残るといへども、朝日に枯れぬ。或は花しぼみて、露なほ消えず。消えずといへども、夕を待つ事なし」と淡々と展開する。
あの燕子花の花に終焉が訪れた。姿勢を崩すことはないが、花弁を力なく縮めて勢いを失った。僅か数日…開花を目の当たりにしただけに、何かしら感慨深いものがある。後ろに開花を待つ蕾があるが、また違った体の生き様を見せるのだろう。「お疲れ!」と声を掛けておいた…。