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snowmanさん (8aastn7l)2022/4/16 21:18 (No.405172)削除「サクラ、咲いてないね~」という言葉・・・
失礼ながら、向かいの家を「怪しの館」と呼び続けている。いわくありの前の主は会話する相手ではなかった。人目を避けるようにして暮らしている人に手を差し伸べるなど、「小さな親切 大きなお世話」と信じていたからである。男性が亡くなり、女性は午前2時過ぎに夜逃げのように消えた。残されたのは、白黒の猫のみ…。そんなこんなの思い出が、今に繋がっている。
新しい主は四国の人…女丈夫という感じの気の強そうな女性。(笑) 話し掛けられはするが、「深入りする必要もなし」と一定の距離感を保っている。四国から時々やって来る程度の女性が、4月の初めだったか、突然に「サクラ、咲いてないね~」と話し掛けてきた。「四国と比べて」という意味だと解して、「三田は寒いからね」と曖昧な言葉を返した。しかし、最近になって、その「サクラ」は一般的な話ではなく、その「怪しの館」に覆い被さるように生えている巨樹のことではないかと気づいた。
「樹ばっかりやね~」に対し、「でも、後ろがサクラなんだから、春は奇麗ですよ」と返したことを思い出したのである。すでに葉桜…しかし、なかなか見ごたえがある存在感で風に揺れている。ついでに、春告げ鳥ではない例のホオジロが、相変わらず主の車に体当たりを繰り返しながら遊んでいる。